ヒラリラー 2017年北海道旅行記

1日目(8月5日)

出発から仙台まで

当日出発は朝7時、大規模旅行としては遅めの出発であるがこれには理由がある。初日は青森まで行く予定であったのだが青森ではねぶたまつりの真っ最中であることを完全に失念しており、気づいた時には青森市内の宿は全く取れないという有様だった。更に第一観光地の弘前も”ねぷた”祭りの真っ最中なのでこちらも宿が取れず、仕方なく八戸周辺の宿に泊まることになったのだ。

しかしながらこれが幸いして初日の出発時間に余裕ができて、この時間の出発ができるようになったのである。

そんなわけでまずは地元駅から大宮まで移動した。同行者のまつ氏とは本来大宮駅の宇都宮線ホームで合流する予定であったが、まつ氏がG車に乗るとのことで急遽集合場所を宇都宮到着の2駅前である石橋出発後に普通車の車内で合流ということとなった。

旅の始まり大宮駅 旅の始まり大宮駅

例により東京近郊区間は混雑が激しく、クロスシートを当てにして10号車付近を張り込んでいたのにもかかわらずロング車が来て、初めはがっかりしていたのだが偶然にも座れたのと、車内があまりに混み合っているためにロング車で良かったと思うようになった。

大宮から宇都宮の所要時間は1時間、これが今回私がG車を見送った最大の理由であり、本来なら北東パスがあるんだから一旦東京に出てそこからG車に乗ろうとも思ったわけだが出発時間が1時間も早まってしまうために見送ることになった。

宇都宮から黒磯までは205系で4両編成、きっぱーと北東パスユーザのシーズンであるからから車内はまるで現役の埼京線時代のような有様となった。

宇都宮~黒磯間は大混雑! 宇都宮~黒磯間は大混雑!

勿論座れるわけもないが、もっと両数増やせよと思いつつも40分間の満員電車に揺られつつ黒磯に到着。途中那須塩原である程度の降車はあったにせよ、黒磯から先も相変わらずの混雑でありまさか立ち客がいるまま関東を脱出して東北に入るとは思わなかった・・・これが恒久的なのか18シーズンのイレギュラーなのかは不明だが、もしも前者ならばJR東はなんとか改善していただきたいところである。

郡山では磐越東線・磐越西線経由で猪苗代や会津若松・喜多方やいわき方面に向かう客が多いのかここに来て座席は空き、更にはボックスシートだったものだったから実質的な旅行ムードは郡山から始まったわけである。 しかも嬉しいことにこの郡山始発福島行きの普通列車は、終点の福島でそのまま快速仙台シティラビットに変身して仙台まで向かってくれたのである。思わぬ乗り換えを免れた喜びで郡山から仙台までの度は平和そのものであった。

郡山から仙台までこれ一本 郡山から仙台までこれ一本

みちのくの鉄路

仙台駅 仙台駅

仙台到着は13:55、エキナカの立ち食いそばで遅い昼食を取って次の列車に乗車。ここから北は遊びは終わりだと言わんばかりの東北本線の覇者である701系のおでましである。

当然のごとくロングシートであるが道中は特に問題もなく一ノ関に到着。2年前の北海道旅行の復路では一ノ関から先が台風の影響でウヤになっていて高速バスを使ったものだが、今回は問題もなくその先である盛岡まで進むことができた。

盛岡に着いたのが16:30、大宮を出てから約8時間かかってようやく盛岡である。盛岡駅には新幹線改札を出たところに「よくおでんした 盛岡さ!」という横断幕が掲げられているが、これを見ると二年前と同じようにここまでたどり着いたことへの達成感を一番感じたのであった。8時間と言うと途方もなく感じるが昭和33年に登場した特急はつかりの上野〜盛岡間の所要時間は約8時間。常磐線経由という違いはあれどもかつての特急列車と同じ所要時間で盛岡までこれたと思うと、早く感じるのだから不思議なものである。

盛岡駅の横断幕 盛岡駅の横断幕

さて、青春18ユーザにとっては奥羽本線迂回か新幹線ワープかと悩まれる方も多いと思われる第三セクター区間であるが、ここで北東パスの真価が発揮されるのである。(というか有効期限以外この旅ではここ以外発揮されなかった。)北東パスを使えば青い森鉄道とIGRいわて銀河鉄道線にも追加料金無しで乗車できる!

本当は急行列車にも乗車可能という、どう見てもはまなすオンリーの条件もあるのだが、はまなす亡き今、定期の急行列車も走っておらずにこの条項はほぼ死文化してしまっているのである。まあ、たまに常磐線の方で走っている臨時の急行列車に乗れないこともないんだけど。

そんなこんなでIGRに乗ったわけだが車両自体は青い森鉄道のものである。これは単純な話でIGRと青い森鉄道が直通運転しているからであり、両社とも701系を使っているのだが内装は片面ずつクロスとロングという面白い構造をしており、この配置は結構好きだったりするんだけどね。

青い森鉄道701系の車内配置 青い森鉄道701系の車内配置

盛岡〜八戸というと短く感じる人も多いんじゃないかと思うが、実際は結構離れていて約100km、所要時間は約2時間もかかるんだよね。

八戸はもう青森県内でして、冒頭で話したとおり本来は青森まで行きたかったのだが、今回は八戸で取れた宿の「いと車」に泊まるために八戸線に乗って隣の長苗代まで向かう。この時乗ったキハ40がこの度最初の気動車となり、それなりにテンションが上がったのだが、この先北海道で嫌になるくらい乗る羽目になるんだよね、キハ40には。

長苗代駅は出口に立ちはだかる階段というバリアフル構造をしていて、この長い階段を超えると大通り(国道?)に出る。ここからちょっと行ったところが本日のお宿である「いと車」で、ここは民宿で確かに個人の家の一室を使っているような感覚があった。というか離れの家だったのもあり、貸出用に民家を建てた…という印象を持った。それでも我が家より十分綺麗で立派だったが。

お腹も空いたので近くにある吉野家に行って麦飯牛肉定食を食べて宿に戻り、お風呂に入ったら疲れが溜まっていたせいですぐに寝てしまった。

初日の宿泊(撮影は翌朝) 初日の宿泊(撮影は翌朝)